FC2ブログ
2018-07-08

ひとりじゃない

ひとりじゃない、みんながいる

 

熱中症や体調管理に注意が必要です。

 

九段の滝 蝉

Photo by 芽衣さん

 


僕のリハビリを受けに行っている所で、

新聞紙にのっける散文詩に直しが出ました。

新聞と言っても一枚こっきりなのです。

 

 

夏の昼休み

 

 四十一年前の青森、七月の中旬を過ぎたときの話です。いいですか、静寂に聞いて下さい。そうでないと、もの恐ろしいことになります。

部活動も終わりを告げたころ、後は高校受験が控えていて。四時限目が終って、弁当を食べる人とパンを買いに行く人と。昼休み時間は四十五分しかないので、雨が降ってないと急いで外へ出て、するのは野球。バットはそこらへんに落ちていた木の棒と軟式のテニスボールを使い、たまたま僕がキャッチャーをする番。基明が変なところに打って、僕と基明が走ってボールを探していると草が生えて邪魔をする。

「これ、なんだ」、

「なんだろう、土だらけ」、

「うわっ、骨だぁ。脚の骨?大腿骨(だいたいこつ)?脛骨(けいこつ)?」、

「おーい、骨があるぞ」。

野球をしてたのが十二人並んで来る。

「ボールが見っからないので、ふざけて骨があったと言うんだろう」ワッハッハ笑える。骨を観て、ゾッとする、鳥肌が立つ。

「先生に来てもらう」と基明は走って職員室に。先生と一緒に女子らは来る。

「小学校の近くにキリストの墓がある」、

「十字架だぞ、どうしよう」、

「十字架はキリスト教徒の墓よ。十和田湖の近くに戸来(ヘライ)村があってキリストの墓があるわ。私、行ってきたの。あの骨、人間のよ。私、分かるの」美奈子が言う。

放課後まで待てと先生に言われ、基明はハンカチで骨を持って職員室へ。先生が電話をしている。五、六時限目など上の空で何一つ頭に入らない。

放課後に教室で先生が言う。

「ゴッホン、あの骨は、・・」。

胸騒ぎを覚える。

「あの辺の草が生えている場所は、むかし馬の屠畜場でした。桜肉って知ってる?馬の肉で、足をくじいてしまったら桜肉で冷やせば良いと言われています。食べても美味いです」。

みんながみんなホッとする。

美奈子を除いては。

「さぁて、受験勉強があるので、私は帰るわ」。

 

 ふと思い起こすと、「ヒッヒーン」と馬が最後の泣き叫ぶ大声を聞いたような?子どもの頃に、おっかなくて耳をふさいでいた。耳の奥にいまだに聞こえる気がした。

 

以上です。

これを、

8月1日に発行する新聞にのっけます。

 

 

 

押してくれたら幸いです



にほんブログ村
スポンサーサイト

コメントの投稿

管理者にだけ表示を許可する